ペトロマックス(petromax821)の紹介
ペトロマックス821″Baby”詳細
petromax821 ”Baby”
ペトロマックス821はペトロマックスの250CPで、余熱バーナーが無いやつです。 optimus200や1200他、250CPのランタンと高さ等の大きさは同じでこいつが元となったやつですかね。 ニップルやグラスの規格も同じでパーツの流用が出来るのが凄いですね。 ※写真にはRapidの説明書が写っていますが関係ありません。
製造時期はハッキリと分かりませんがこの個体は42年製のようです。 1928年以前にはあり得ないとの事で、30年代~といった所でしょうか
BABY表記があるものが戦前、戦後~BABY表記の無い物が生産されています。 821がいつ頃まで生産されていたかは情報不足です。
1962年には、ドイツ連邦共和国(FRG、西ドイツ)とドイツ民主共和国(GDR、東ドイツ)が確実に2倍存在した。「Made in Germany」スタンプは、「Swiss Made」のような人々の理解の一種の品質マークとしても機能していたため、両方の部品で使用されていました。
戦前と戦後のPetromaxのランタンにはいくつかの違いがあります。それらの違いの1つは放棄された「赤ちゃん」の刻印です。しかし、他の違いは、後のバージョンでのフード、グローブケージ、ストレート気化器の建設などです。
※参考にした書き込み(翻訳)
大きさの目安はコチラを参考に。optimus1200と同じです。
petromaxの年代や製造国のあれこれで書きましたが、Rapid(急速余熱バーナーあり)の方が60年代からよく見かけるのでその頃に生産が終わっているかもしれませんね。
同じ250CPの大きさでも余熱バーナーありの方はpetromax827といいます。
ペトロマックス821ギャラリー
いろいろ見てみましょう。
バラすとこんな感じ。 プレヒートカップが棒が裏にも伸びてるタイプですね。それに伴って、プレート?あのパーツなんていうんだろう・・フレームとタンクをビスで留める平べったい穴の開いたやつ。ここにプレヒートカップの棒を通す穴が空いていますね。これがまたブ厚くて頑丈なのが印象的。 フレームが金色っぽく見えるのは地の色が出てきているからで、元々はクロームメッキ。
petromaxが元となっている元祖的存在のランタンで、optimus1200等にも流用できます。 NRVもごく普通のもので、シンプルな構造です。
ヴァポライザーにmade in germany original petromax刻印があり、これがかなりごっつい・頑丈・しっかり造られているという印象を受けます。 これが、例えばMADE INのINの下の部分が外れるとの事ですが外れないものでした。MADE INのMの先も外れなかったです。
ニップルは最初200のがついていました。 空気との混合が上手く行かず、250CP用のに替えたら上手く行きました。 セッティングの組み合わせによりけりだと思いますが参考までに
本当は、このフレームのカラーに該当する部分(穴が空いてる所)に、「petromax 821」のプレートがあるのですが長い年月を経て外れてしまったか。 ありません。 タンクには821 Babyの刻印が。 これがたまらん。
同じ821でも時代によって異なり、Baby petromax と横に繋がっているものもあったりいろいろです。
バルブホイールは2重になっています。Petromax ORIGINAL REGD.の刻印。 のちに付け替えられたものかどうかは分かりませんが50年代のペトロマックスでもこのホイールを見た事あります。
ヘッドを分解するとこう。2本のビスでしっかりとめられています。 ヘッドの穴の空き具合は、optimus200や1200の初期とほぼ同じですね。 より厚みがありしっかりしています。
メンテナンスのあれこれ
新しいのはこのヴァポライザーの上部を締める部分が「15」サイズなのですが、古い物はだいたい14。
ここはモンキーかプライヤで。
さて、こいつを点灯させるのに困ったことがあって、ニップルとミキシングチューブの間が近すぎて空気の混合が足らず、マントル上部から赤い炎がはみ出すような現象になったんですよね。 点灯は維持できるし明るいんだけどヘッドから煙が出てくる。
こんくらい距離を浮かすとしっかり点灯するのだけど・・ って事でミキシングチューブを上に上げたいですよね。
クレ556的な潤滑剤で数時間置かないとダメでした。
手で回らないのでプライヤで。 つかみ過ぎるとゆがむので気を付けて
プレヒートカップのようなのと、四角いのがかまされてて、これは21のレンチをひっかけたら回りました。
やったぜ。 しかし、ミキシングチューブのねじキリしてある部分が短くて上にやるとガスチャンバーを回す部分が少なくなるというジレンマに。
ミキシングチューブの角度でこう、右を下に傾けたら左は上に来るじゃないですか。 曲がっちゃっててうまくいかないのかな? optimus1200のを試しにつけてみて上手く行くかな?
と思いましたが、
入らない・・
結局、ミキシングチューブはそのままで、試しに250CPのニップルに替えてみたらバッチリでした。
空気が足りなかったのに、200CPから250CPに替えたらいいバランスになる。 これ、なかなかの謎ですよね。 本来は穴が大きい方が燃料が出過ぎちゃうわけですから。
このケースは、200CPの方が穴が細い=水鉄砲だと勢いよく噴射する(スピードがある)という事で、空気との混合の前にマントルまで行っちゃっていたという理屈なのでしょうか。
グラスは
グラスはサイズ89mm×106 mm 厚さ1.7 mmの、optimus200等と同じ規格で、これはpetromax純正ですが当時のものではありませんね。
ペトロマックス821″Baby”まとめ
optimusと比較してですが、各パーツがゴツゴツした感じでドイツとスゥエーデンの差でさえも確実に感じるドイツ製っぽい造り。 (ドイツ製のHASAGと、スゥエーデン製のRadiusも手に取った上での感想です)
これがよくブログで見る、「やっぱドイツ製は違うよな」っていうやつなのかと確実に実感できる個体でした。単なる懐古主義というわけではありませんでした。 違いが分かる男じゃなくても、「全然違う!」と思うやつです。
この時代のは真鍮色は多分存在しないと思います。 ゴールドの方が人気でしょって、機械的に削って、磨いて、地の真鍮色を出した個体はたまに見かけますが自然に地の色が出て金色が見え隠れしている状態が個人的には好きです。
お安く出しています。
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