ペトロマックスの年代を調べる情報をまとめたページです。 情報が入り次第随時追加していこうと思います。
現行のを触ったことが無く、中国産を否定するものではありません。 もしもあなたが「このペトロマックスは何年頃のものだろう?」と思った時にヒントになるかもしれない記事です。
中国製は星の数が11個。それ以前は10個
※写真は66年製のもの。
現行品(中国製)かそうでないかの見分け方はたくさんありまして、一番興味深いのはこの星が10個なのが一般的ですが、現行の中国製は11個との事。
ロゴの下のEGロゴ、Gロゴ、Pロゴに注目
第二次世界大戦前は、ロゴのこの部分が、EGマークと呼ばれる「E」を囲むGの文字があります。EAST・GERMANYのEなんでしょうかね? これはかなりのビンテージ品である証です。
先ほど紹介した66年代のでさえも、Eが無く、Gだけの表記なのです。
そして、現行のはここが「P」となっています。
タンク裏の数字で年代が分かる?
そして、タンク裏に4桁の数字がある場合があります。 これ、60年代だけに適用されるルールなのですがよく生産されていた時代なのですかね。 割と該当する人が多いようです。 例えばこの画像は3163とあります。
これが意味するのは、
1番目の数字・・何週目かを表す(2桁目)
2番目の数字・・何週目かを表す(1桁目)
3番目の数字・・196X年製
4番目の数字・・何日目かを表す
という事です。 なのでまず注目すべきは3番目の数字。 これで1966年製なのだという事が分かります。
そして、1966年のカレンダーを検索して、31週目は7月24日(月)~の週という事が分かり、3日目(水曜日)なので・・
3163は、1966年7月26日製造だ という事が分かるのです。(海外のカレンダーだと1日ズレてるので正確には27日かも)
まあ3桁目が196X年だという事が分かればよいでしょう。
Hier ist auch der Schlüssel für die eingestanzten Nummern auf der Tankunterseite:
1523 bedeutete zu der Zeit demnach: 15. Woche, 1962, am 3. Tag.
Es sieht aus das diese Schlüssel nur funktioniert für die jahren 1960 – 1969.
一応、これがドイツ語の解説です。
きっちり60年~69年まで刻印があるとは思えないですので、60年代の一部だけはこの方法でわかるよといった所でしょうか
90年代のHipolito製も4桁で紛らわしい
ただ、注目なのはコチラ。
これはGENIOLの90年代の物ですが、
ドイツ製で4桁の数字だからてっきり1964年製か! なんて思いきや、91週目なんて存在しないし! 0日って何だよ! と該当しません。 紛らわしいですよね。 これは90年代に入ってポルトガル製造時代のものだと推測されます。 91年製という解釈が妥当との事。 同じドイツ製で仲間みたいなものなのでペトロマックスも同様のがあるかもしれません。
レアケースとして、ヘッドの部分がREGD.だけ表記があるのもポルトガル製説がありました。
http://www.classicpressurelamps.com/forum/showtopic.php?tid/10353/post/new/#NEW
30年~40年代は年代を示す手掘りの傷アリ
先ほど紹介したEGロゴの時代でしょうかね。 このイタズラ書きのような傷・・見えづらいですがよく見ると刻んであります。 「30年代のはこれで見分けるんだぜ」という海外フォーラムを見ました。
最初、「嘘でしょ~」と思ったのですがどうやら本当らしい。 試しに自分の古いペトロマックスのタンク裏をよくよく見たら刻んでありました。
雑すぎて分かりづらいのですが142とあり、42年の1月のよう。
それでも怪しい・・適当な傷を勝手に解釈してるのでは? と思って別のを見たらこっちにもありました。本当っぽい!
これは910 43とあるように見えました。 汚すぎて分からないのですが、43年のようです。
LittleBaby表記のあるもので戦前と言われていますが、第二次世界大戦の真っ最中(39~45年)ですね・・どうなんでしょう。
中国製は6桁の刻印あり
ちなみに、現行のは6桁の数字があります。 刻印が無いのも多く、それらは年代不明です。
made in germany刻印のあれこれ
60年代のはいろんなところにGERMANYと入っています。 紛らわしいのは、REGDという文字が入っているので、「これ、ライセンス発行しただけで生産国は別ですよ的な意味なのか?」と思わせられる所。 (そういう風に掲示板で書いている人もいる)ですが、かなり古いペトロマックス(40年代)でもREGDと記してあり、REGDマーク=非ドイツ製というワケではありません。
現行のはヘッドの部分にもmade in geramanyの記載がなくoriginal petromax表記だけですね。
ちなみに40年代のはトップではなく傘の部分に記載アリ。 奥側にmade in GERMANY REGDの表記があります。
ちなみにこちらは40年代のペトロマックスのインナーチムニー。 ココには刻印がありません。 古い物で真鍮製ではないインナーチムニーゆえに取り換えられた可能性も無くはないですが・・フィラーキャップが無印なのはどの個体もそうなので、多分あらゆるところにGERMANY表記になったのは戦後からかもしれませんね。
ヴァポライザーには刻印があります。 かなり造りは良いです。
Rapidだの878だのって、なんなの?
821だの827だの・・Rapidだの、何なのか? これをいったん整理しましょう。
まず、オプティマス200とか300のように、CP(キャンドルパワー)別で以下の名前がつけられました。
150CP・・900
250CP・・821
350CP・・826
500CP・・523
これ本当かな・・523だけなんか仲間はずれですよね。 http://petromax.nl/PX_tabel.html ここを参考にしたのですが。 検索すると「523/821 250CP」なんていうモデルが出てきます。
そして、Rapidというのは「急速」という単語で多分、余熱バーナーの事だと思われます。
150CP Rapid・・830
250CP Rapid・・827
350CP Rapid・・828
500CP Rapid・・829
その後、500HK 350HK 250HK 150HK
表記に変わっていきます。830はカタログに無いレア物・別物扱いです。
150HKと500HKだけが現行でも販売されています。
さらに、850,823等もあるようです。この辺はもうビンテージを超えたアンティーク。 ちなみに、SUPERの意味は分かりません。
ペトロマックスBABY
戦前か戦後かの違いを表すのに、ペトロマックス821のBaby表記があります。(戦後はBabyとつかなくなる) Babyシリーズがいろいろあるのかと思って整理してみたらBabyは821だけなのかもしれません。 この”Baby”って文字、めちゃめちゃ可愛くないですか。 ズッキュンときます。
さらに小さい100CPのpetromax900は、Little Babyと刻印があります。 これはDitmar581,optimus100,radius101に並ぶレア物です。
50年代のペトロマックス情報
写真は無いですが、50年代のペトロマックスで、余熱バーナーのレバーが四角いタイプのものがあります。 これは1954年から1964年まで説があります。
50年代のペトロマックスはタンク裏に何も刻印が無いそうです。
ペトロマックスの年代まとめ
・中国製は6桁の番号があり、星が11個なので分かりやすい
・それ以前は年代を特定は出来ない物も多い。
・4桁の数字があり、9や8で始まらないのは60年代説濃厚。多く流出している。 下三桁目の数字が196●年
・中国製に移る前にポルトガル製時代がある。
・made in germany表記があり、タンク裏に数字が無いもので余熱バーナーが四角のやつは50年代のっぽい
以上で、ある程度整理できたのではないでしょうか
現行品とビンテージ品の違い追記
その他の情報追加
・取っ手のねじを緩めた時に、外れないようになっているのがビンテージ品・外れるのが現行品
圧力メーターの燃料キャップ。 現行品はGERMANYの文字がない。 また、このネジを回してもロックがかかって外れないのがビンテージ品。
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