primus 1080
primus 1080(1020?)
プリムスはスゥエーデンのメーカーで、キャンプ用品では今でもまだその名は健在という歴史あるアウトドアメーカー。
今でもprimus96はストーヴ界では大人気のビンテージストーヴですよね。
日本ではこのランタンのイメージは薄いと思いますが、緑のホーロートップでスゥエーデンでは結構メジャーなビンテージランタンです。 スゥエーデンのランタンの歴史をたどると最初に誕生したのがPrimusのランタンだったよう。そこからoptimusやRadiusが誕生していきます。 造りも良いしもっと憧れられても良いブツなのに、まだ知名度が足りていませんね。
PRIMUSのランタンは、200CPサイズの991と300cpサイズの1020がメジャーです。 この個体はタンクに1080とありますが1020といった方が正解のようなブツです。その理由は後ほど・・
大きさの目安はこう。形としてはRadius119やHasagと似てますが、構造はコールマンにも似てたりします。
メンテナンス・分解
バラすとこんな感じ。 カラー部分等独特な所もありますが、NRVやフィラーキャップ、ポンプ等基本的な部分はあまり変わらないです。 タンクの形状はRadius119と似ています。
ここが一番気になるところですよね。 よく見るといつものペトロマックス系とあまり変わらないのもポイントで、それでいてノズルがセラミックのあれじゃなくて最初から網状になってる。 上の部分がミキシングチューブで、真ん中のがヴァボライザーとノズル部分がつながっているだけ。 ニップルの形状は似ている(流用不可)し、クリーニングニードルを上下させる仕組みも同じ。 大きな違いは、ニップルの部分で空気を混合させるのに、そこから下に向かって長いパイプがあって、そこから空気を吸い上げるようです。
この独特な構造が、コスト的に無駄という事で途中からヴァポライザーの先端が円形になるやつに歴史が移るそうです。 逆に言えばコストをかけて造られたものって事ですよね。
ニップルはペトロマックス系と形状が似ています。 けど、使いまわし出来ませんでした。何かハマらなかった。
ここにミキシングチューブに当たる部分を被せます。
ヴァポライザー部分、新しめのは15、古いのは14がお決まりでしたが、これは17を使用。
フレームを止めるビスは12のレンチ
うむ
フィラーキャップは標準サイズ。2㎝弱と内径の穴が1㎝くらいの。
ニードルの上下は、このギザギザを横にしてセッティング
ニップルやクリーニングニードルが、Primus用のを買わないといけないってのがマニア向けといった所か。 ただこれらは今でも手に入るので折れたら絶体絶命ってわけではないのです。
Primusランタンの魅力
primusのランタンで一番イカすのはこのプレヒートカップだと思うのです。 ヴァポライザーを通して・・とかしないで、パコっとハマる造りの良さもいいし、形状も美しいし、何よりも青い炎を美しくビームのように発射します。
あと、このフレームの数字はシリアルなのか?それとも共通なのか?1本目の個体だったのでよくわかりません。
特に苦労する事もなく点灯。 空気の混合など調整しようにないので、逆に上手く点灯するように出来ているとしか言いようがない。 ノズルも緩まないし。 苦労するから楽しいのだけど、これはこれでビンテージ品が点灯する感動は得られます。タンクも綺麗。
このメカニカルな構造に「フォオオー!」ってテンションが上がるのは私だけでしょうか。 コールマンのビンテージ品も買ってみようかな。
グローブは
プリムスはヴェイパラックスやTilly同様、オリジナルのグローブのまま残っている事が多いですね。 PRI-MUSのロゴが無茶苦茶イカしてます。 ストーブの絵が書いてあるんですよね。 サイズは120mm×120mmです。
スゥエーデンの歴史あるランタンに乾杯!
え、FRANCE?
primus1020と1080の違いは?
さて、この個体、タンクには1080と書いてあります。
しかし、同じ大きさでPrimus1020という個体が存在します。
1020の方がメジャーで流通も多いです。 ていうか、殆ど1020です。
1080との違いを調べてみると驚きの情報が・・
そもそも1080自体の情報が少ないうえ、1080はヴァポライザーがこの輪っかの方で紹介されている事が多いです。
こうなってくると、空気との混合の関係でトップの形状も変わってきます。
カタログのようなものもアップされていました。 これも輪っかの方ですよね。
http://www.geocities.jp/gkpllantern/24_Primus_Radius.html
なので、1080はヴァポライザーが輪っかになってトップも変わったこれが正解なのです。
もう一度言います。1080は↑これなのです。
じゃあ、ワイのこれはなんなのや?となりますよね。 タンクには1080って書いてあるのだから1080じゃないのか?
中古で買ったので前の人がタンクは1080で上部は丸ごと1020という、トリッキーなブツを手にしたのかとも思いましたが、割とこの組み合わせの1080もよく見かけるんですよ。
わざわざそんな事しなさそうな。
無さそうでほぼ確信している説が、1080って書いてある部分に海外の人のオシャレなハンコみたいなのわかります? ロウのようなものを垂らしてハンコ押して固まるみたいな? あれっぽい痕がついてる個体が多いんですよね。
まるで1080の部分を隠すような。
例えば、これ1321ですけどこんな感じこんな感じ。
だから、1080を販売して生産したけどやっぱりやめた。 1020は人気だから生産し続けてるぞ。 1080のタンクが余っちまった。 流用しようって、上書きしてた説が高まっています。
こんな感じ。 1020のプレートがパコッと外れたみたいな。
その後、Primus1020で画像検索したらありました! まるで上書きしたかのような1020モデルが!(検索してみてください)
これはプリムス社としては1020として1080のタンクを流用して販売したモデル説が濃厚です。 そうなるとタンク裏の年代が当てにならないですね。 ストレスなく点灯しましたし、案外タンクだけはデッドストックで眠っていた新しいものなのかもしれません。
つまり、こいつはPrimus1020といった方が正しかった という事です。
primusの年代はタンク裏で
ちなみにPrimusはタンク裏にしっかりと製造年月日を刻印しているのも信頼ブランドの一つですよね。コールマンも同じでなんとなく近い物がありますね。 見分け方は今度表にします。これは1938年の物でした。 1938年とは思えない綺麗さ。 あと、1020のトップフードがこの形状の物は40年代にも存在するので1020が古くて1080が新しいものというわけでもないのです。
Primus1080(1020)まとめ
タンクのメッキの質はRadius119同等で、大人気のRadius119に引けを取らない造りで歴史もある超オススメのビンテージランタンです。
PRIMUS1020(1080タンク) ¥ 37,000
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